【レポート】ヤマハ吹奏楽団演奏会!

さる10月8日日曜日、アクロス福岡にて開催されたヤマハ吹奏楽団の福岡特別公演を聴きに行ってきました。

開演から終演まで1時間半ぐらいのコンサートで、通常よりも少し短めの休憩なしのコンサートでしたが、大変内容が濃かったです。

 

ヤマハさんは大きな会社なので、ヤマハ吹奏楽団のメンバーはヤマハの中で営業や店舗スタッフなどいろんな仕事をしている人たちの集まりかと思っていたのですが、ほとんどの方が管打楽器の製作に携わってらっしゃる方ということを知り、意外でした。

さて、本日のプログラムの中でも、私のお目当ては田中賢さん作曲の「メトセラⅠ」で、これは1988年に吹奏楽コンクールの自由曲として演奏された「メトセラⅡ」の原型となるものです。当時CDで何回も聴いて感動の涙を流したものとしては本家本元の生メトセラを聴く機会を逃すわけにはいきません!

ただ、もうコンクールで演奏したのが30年以上前なので、おそらく現在のヤマハさんの中でコンクールで演奏された方はほとんどいらっしゃらなかったのではないかなと思います。指揮者も当時は森田利明先生でしたので、メンバー自体はほぼ入れ替えだったと思われます。

 

また、楽器の製作の過程の板金や研磨の作業を効果音として使った委嘱作品、「ワンダフル・クラフトマン」なども大変楽しく聴けました。楽しい曲なのですが楽器制作の機材が必要なので他の団体が演奏するのは難しいかも…(笑)

指揮者は須川展也さんの後を継いで常任指揮者になられた佐々木新平さんで、スマートでイケメンな方です。

そして指揮者自ら司会進行も勤められるのですが、このトークがまた非常にうまく、まるで本職の方のようなユーモラスなトークと司会進行で非常に和やかな雰囲気のコンサートになりました。

また「エルサレム賛歌」を「うるさくなく」演奏するのは結構難しいのですが最後まで美しい響きでした。バンダの日本経済大の皆さんも素晴らしく、トランペットのトップの女性は特に光ってました。
ただ、折角良い演奏だったのに静かないい場面で、近くの席でいびきをかいてたおっちゃんがちょっと…。(関係者の方みたいでしたが。)

 

アンコールは3曲演奏されましたが、1曲目は曲名を失念いたしました。(申し訳ございません)

そして2曲目はスタンドプレイも交えたキャラバン。3曲目は「ホタルの光行進曲」とも言われるスーザの「古き名誉ある砲兵中隊」でした。

 

楽器については、ヤマハさんで作ってる楽器については全て自社製の楽器を使われているということで、音の親和性というかそれぞれの楽器がよく混ざり、非常に聞き心地の良い、耳当たりの良いサウンドでした。YouTubeで「ヤマハのオト」という動画を上げてらっしゃいますが、なるほど「ヤマハのオト」です。

 

プログラムの傾向としては、指揮者の方がトークの中でも仰ってましたが「昭和の時代によく演奏された曲」を主にチョイスしたということで、我々世代に非常に刺さるプログラムでした。

終演後の拍手も大きく、コンサートとして大変満足度の高いコンサートになりました。また機会があれば是非こういう地方公演をやって欲しいです。