さる2023年9月30日の土曜日、隊員の後輩からチケットを手配してもらい、陸上自衛隊 第4音楽隊の第47回定期演奏会に行ってまいりました。
プログラムはまず自衛隊音楽隊恒例の「君が代」に始まって
スパーク:ジュビリー序曲
芳賀傑:りんどうの花へ
外山雄三:管弦楽のためのラプソディ(吹奏楽編曲版)
そして樽屋雅徳:マードックからの最後の手紙 こちらはいわゆる「Bエンディング」というものでの演奏でした。
そして休憩を挟み第二部に入ります。 第二部は
デュカス:ラ・ペリのファンファーレに始まり、
同じくデュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
エルガー:威風堂々第1番
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
最後にマルケスの「ダンソン第二番」というプログラムでした
まず第一部の感想から。
自衛隊音楽隊の「君が代」はさすがに手慣れた演奏で した最近なかなか君が代を生演奏で聞く機会は減ってきておりますが貴重な機会でした。
そして芳賀傑さんの 「りんどうの花へ」は 第4音楽隊の委嘱作品ということで世界初演になります。作曲者ご本人もお見えになっていました。
いわゆるコンクール向けの曲ではありませんが、柔らかく非常に美しく響く曲でコンサートのレパートリーとしては 貴重な曲になるのではないかと思いました。今後の出版が望まれます。
マードックからの最後の手紙は エンディングがコンクールなどでよく聞くものとまた違う、派手に終わるもので エンディングBと言われているものらしいです。こちらも今後流行るのではないかと思いました。
第二部では威風堂々第1番が大変に素晴らしい出来でした。この曲は 映画 「ブラス!」の中でも劇中のフィナーレで演奏されており、一番最後の感動的な部分で挿入曲として使われていました。その印象が非常に強く、この曲を聴くたびに涙が出そうになります。
最後の「ダンソン第2番」は 非常にリズミックな情熱的な曲です 。クラシックにあまり馴染みのない方でも楽しく聴ける曲でした。
今回は40名弱の編成に他隊からの「支援」(エキストラをこう言うのですね。)、自衛隊外からの「部外支援」を含め、47名の編成での演奏でした。スッキリとしたサウンドで、特段パワーが足りないという印象もなく、聴きやすい演奏でした。
申し上げにくいのですが。一昔、二昔前までは自衛隊の音楽隊と言うと技術はあってもなんとなくサウンドが暗く、マーチは上手でもそれ以外の楽曲についてはもう一つ華やかな響きになりにくい印象がありましたが、ここ数年の間に陸海空どこの音楽隊もすごく明るいサウンドになっており、ポップスなども楽しく聴けるようになってきています。
入場料が無料と言うこともあり、日ごろ吹奏楽やクラシックになじみのない人たちにも足を運んでほしいものです。