「二人の宇宙戦艦ヤマト」コンサート

2月23日、「二人の宇宙戦艦ヤマト」コンサートに行ってきました。

「二人」とは言うまでもなく宮川泰さんと羽田健太郎さんです。

このコンサートはもともと3年前に行われるはずだったのですが コロナ禍の状況がいちばん酷い時期となり、 チケットを取っていたのですが中止となってしまいました。

ですので、今回公演が行われることを聞き、速攻で予約しました。

 

 

最初に宮川彬良さんと元NHK交響楽団コンサートマスター、篠崎史紀さん(愛称:まろさん)のからトークショーから始まりました。

幼少期の体験に関するトークから始まったこともあり、宇宙戦艦ヤマトのコンサートなのになぜかウルトラマンやウルトラセブン、サンダーバードなどの音楽をまろさんと宮川彬良さん、彬良さんの娘さんで本日のもう一人のソリスト、知子さんで演奏することに。(彬良さんはピアニカを演奏されていました。)

「さらば宇宙戦艦ヤマト」の白色彗星のテーマはパイプオルガンで演奏されますが、それを演奏したのが高校生の頃の宮川彬良さんとのこと。(ただ、帰ってサントラのレコードを調べてみると、サントラは他の方が演奏されていたようでした。)

 

さてトークショーの後にはまず「組曲 宇宙戦艦ヤマト」から始まります。

3年前のプログラムには入っていなかった「イスカンダル」が組曲の中に組み込まれており、私はこの曲が大好きなので、すごく得した気分になりました。この組曲は宮川彬良さんの編曲による吹奏楽版もあり、演奏したこともありますが、音域などが高くアマチュアではなかなか鳴りにくかったイメージがあります。

休憩をはさんだ後はいよいよ「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」です。

この曲の初演は大友直人さんの指揮によるNHK交響楽団で、その時のソロはヴァイオリンが徳永二男さん、ピアノが羽田健太郎さんご本人でした。この日の演奏会の中では、この交響曲の演奏がとりわけ素晴らしく、ハネケンさんのスコアリングがまた美しい響きを作り出していました。

客層が、ざっと見たところ私よりもう少し上の世代が多いように見受けられ、見渡したところほぼアラ還のお客様のようでした。通常クラシックのコンサートですと、やや年配層が多めではありますがクラシック好きと思われる若者も少なからず混じっているものですが、この日の聴衆は、やはりリアルタイム、もしくは再放送でブームになった時期に放送を見ていた人たちが多かったと思われます。なので日頃あまりクラシックのコンサートに来られることが少ない方もいらっしゃるのか、組曲、交響曲の楽章と楽章の間でも常に拍手が起こっていました。

ですが、またそれもよしとする空気の中、指揮者の宮川彬良さんも楽章の間に送られる拍手に対して客席の方を振り返ってにこやかにおじぎをされるなど、和やかな雰囲気の中で演奏会は進められました。

やはりこの曲の見せ場はヴァイオリンとピアノの二人のソリストが腕前を聴かせる第四楽章なのですが、そのソロも大変に素晴らしく、終演後も聴衆の拍手が鳴りやみませんでした。

その後アンコールに「真っ赤なスカーフ」のラテンバージョンを演奏し、すべてのプログラムが終了となったのですが、カーテンコールが終わって客席のライトがつき、楽団員がぼちぼち退場を初めても拍手が鳴り止まず、オーケストラの半分くらいが退場している中でさらに宮川彬良さんとまろさん、知子さん、スキャットの林美智子さんがステージ上に現れてお辞儀をされ、聴衆もそれをスタンディングオベーションで迎えてようやく拍手が鎮まり、終演となりました。僕もクラシックのコンサート、そこそこ聴きに行っていますが客席のライトがついてオケ団員が退場しているのに拍手が鳴りやまなかったのを初めて見ました。

ロビーではハッスルコピーさんが「交響曲」のスタディスコアを販売していましたが、以前もう既に通販で買っておりました。

ただ、これ五線のサイズが少し小さくて、 我々の年代では目が厳しいのですよね…。 今はもう出版譜も楽譜ソフトで作成されたスコアが主流ですが、 昔の活版印刷のスコアの方が目には優しいかも…。

さて、3年前チケット取ってたのにコロナ禍で流れてしまったコンサートが もう一つあるのですが、こちらは諸々の事情から 当分公演が行われることは厳しいかもしれません。

早く平和な世の中になってほしいものです。